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『CALIFORNIA DREAM』 Review |
関西を拠点に活動しているピアニスト、岩崎恵子がLAの凄腕ミュージ
シャンと現地でレコーディングしたニュー・アルバム。自身のオ
リジナル中心の選曲だが日本人離れした洗練されたサウンドでカリフォ
ルニアの爽やかな風を運んでくれる。彼女のピアノ/ローズとご
主人のみね栄二郎のサックスをフィーチャー、フュージョンでよくある
打ち込みをバックにした演奏ではなく、ギター、ベース、ドラム、パー
カッション、ナイロンギター、フリューゲルホルンのプレーヤーをはじ
め、ボーカル2名とストリングまで参加する豪華な布陣でアコー
スティックでメロディックなスムース・ジャズを聞かせてくれる。彼女
が出演している神戸のFM局<Fm Move>のテーマソングとい
う”Fm Move”や表題曲の”California Dream”など親し
みやすくノリのいい曲は作編曲のセンスの良さを感じさせる。ま
た、”I Should Tell You””Tomorrow You'll
Be Gone”ではH.ヒューストンやS.ワンダーのバック・ミュージシャン
として活躍している実力派シンガーを起用、スタンダードかと勘違いす
るほどすばらしいボーカル曲を聞かせてくれる。会心作だ。
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http://www.jazzpage.net/index.html |
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『The Gentle Wind』 Review |
同音異人の岩崎佳子とは別人だが、女性ピアニストということで紛らわしいが、こちらのイワサキのほうはどちらかというとコンテンポラリー・フュージョンといった内容で、岩崎はアコースティック・ジャズだった。アルバム・タイトル曲にはフィリップ・イングラム(Vo)がゲストで加わって、ブラックコンテンポラリーな歌を聴かせている。イワサキは作曲能力も高いようで、この曲も売れ線を行っている。イングラムのセクシーな歌声とアンディ・スズキのソプラノの繊細なメロムードが相まって「その筋の」人にはたまらない仕上がりとなった。また一方で、LA.ヴォイスでお馴染みのスー・レイニー(Vo)を迎えた「If
My Heart Could」ではポピュラー〜ジャズ・ヴォーカル系のサウンドでレイニーのしっとりとした歌声がフィットしたチューンとなっている。全体を通してアルバムのレベルは非常に高く、インディ制作とはいえ、かなりのスタッフに恵まれたことが窺える。フュージョン〜ブラコン世代にアピールする、松居慶子に続く「期待の新人」が現れた。『虹の楽園』の頃のジョー・サンプルを彷彿とさせるシンプルで透明感に溢れたピアノは心に残るだろう。 |
「HMV ホームページ」 より |
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神戸を中心としたライブ・ハウス等での活動で注目を集めるピアニスト、岩崎恵子のリーダー作。アーバンなサウンドと彼女の美しいピアノが心地いい。ジャズあり、ボッサ・タッチあり、R&Bあり、コンポーザー、アレンジャーもこなす才女。ゲスト・ヴォーカルにスー・レイニー、フィリップ・イングラムが参加(!) |
「タワーレコード ミュゼ23号」 より |
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ロサンゼルスの腕利きを迎えた岩崎恵子のオリジナル曲集。ジャズとブラジル音楽を愛するピアニスト、岩崎恵子がS.R.Oへ録音した自作曲集。ロサンゼルスの腕利きのほか、スー・レイニーの歌がHでフィーチャーされているので見逃せない。音楽のテイストは国府弘子と近いが、ジャズのピアニズムに対するこだわりも感じさせる。タッチが美しい。 |
「スウィングジャーナル 2月号」より |
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女性ピアニストの全曲オリジナル作品。ラテンかな、スムースなのかなというカンジで始まったかと思うと、AORコンセプトのフュージョン・ヴォーカル・ナンバーになったり、今度は急にオーソドックスなスウィング・ジャズ系ピアノをインストでこなしたりと、非常に幅広い内容となっている。脈絡がなさすぎる気もしないではないが、それぞれの曲の完成度が高いためにチグハグなカンジがしない。そればかりか、FMのオンエアや有線のジャズ・チャンネルを聴いているような心地よさがあるところは不思議な魅力だと言うべきだろう。芯はしっかりとジャズなピアノである。 |
「JAZZ LIFE 4月号」より |
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